鈴林です。いつのかはもうわからないけど、相棒の再放送をずっと録画していてよかった。
再放送観ていて結構ある気がするけど…びっくりするくら泣いた。「本当にこれ観たことあるんだよね?」ってくらいに内容しっかり覚えているわけじゃないけど、ところどころシーンは覚えている…くらいだった。
超面白かった…。これも太田愛さんの脚本か。
相棒9 3話「最後のアトリエ」
全ては晩鐘のために
榊さんと有吉比登治は仲の良い友達だったんだ。
手紙の文面を他人が見ただけだったら「愚にもつかない絵を描くお前にはもぎりをさせてやろう」なんて書いてあるのは悪口というか嫌味になるけども、本人たちからしたら友達同士の軽口だったんだね。
日常友達に「何やってんだよバーカ」とか言うくらいの感じでお互いに言い合っていたんだろうな。回想で有吉比登治が「俺の絵に文句言うなんてお前くらいだ」って言ってたから、きっと榊さんから有吉への手紙も似たようなものだったんだろう。
お互いにそれが当たり前の手紙。だから同窓生の人達も「あの2人は仲が良い」と言っていたのか。むしろ2人ともどこか偏屈だったからこそ仲良くなったかもしれない。
友達同士でお互いに絵描きとして認めあっているからこそ、それを表に出すのは恥ずかしいし照れ臭い。でも最期の作品を観て欲しい。だから手紙で嘘を書いて向こうから来たくなるように仕向けたのか。
榊さんにとって有吉比登治は大事な友達で、晩鐘もとてもいい絵だと思っていた。有吉比登治の個展が開かれると聞いて、長生きしていてよかったと思ったかもしれない。
それなのに手紙にあるように、本当に絵を切り裂こうと言われちゃうなんて…悲しい。
ずいぶん前に亡くなった友達なのに、その友達のために泣きながら土下座までしてくれるなんて榊さん優しすぎない!? 思い出してもなんか泣けてくるわ。
有吉の絵を一番評価していたのは榊さんで、榊さんの手紙をきっかけにして晩鐘が切り裂かれるというのも嫌だし、なにより晩鐘を切り裂くことが許せなかったんだろう。
三木さん人間の屑じゃん。「そんなの私に関係ありません」って、絵を借りてるくせに切り裂こうとするなよ。
三木さんを殺してしまってすぐに自首しようとする榊さんは元々が善人なんだと思う。自首しようとしたタイミングで鐘が鳴るのも秀逸。有吉さんが止めているようにも感じられる。
自分が犯人として捕まってしまう、ということよりも何よりも晩鐘が個展に並ぶのを待ち望んでいた榊さんにとって、ラストのあの人だかりは嬉しいだろう。
私は画家ではない
50年以上もずっとずっと自分の夢と向き合って、そして個展が開かれるという夢が叶わないまま刑務所に行ってしまうなんて…すごく辛い。考えただけで辛い。
しかし多くの人はこうなることが多いんだと思う。イチローのように成功する人もいれば、どれだけ頑張っても夢を達成できることが無い人もいるだろう。それが現実。
画塾の講師も、嫌々やっている…に近い…のかな…。榊さんは元々口が悪いけど、有吉さんのように言い返してくるような人・本当にいい絵を描く人にはちゃんと…言うんじゃないだろうか。
おべっか使うのが下手、というか絵というものに対してどんな時でも嘘をつくのが嫌なのかもしれない。
確かに大人の対応じゃない。使い分けたって良い。でも榊さんは譲れなかったのかな。
今でも銀座の画廊に足を運んで置いてもらえるようにお願いしているなんて、とても行動派。置いてくれないことに対して怒っちゃう気持ちもわかる。自分の絵に対して自信を持っているのも感じる。
絵の良し悪しは、あたしはわからない。だから個人的には画廊に置くよりもネットに公開すれば良いのに…と思っちゃう。画廊雰囲気悪いんだもん。アキバにいたエウリアンの印象が強い。
榊さんの絵がネットに公開されてればファンもついたかもしれないのに、とずっと考えていた。
その場に行かないと観られない・知ることのできない時代は終わって今はネット上で色々確認することができる。誰か榊さんに教えてあげて欲しかった。
逮捕される時に刑事さんに「ありがとうございます」って深々とお礼を言う犯人なんていないよ。榊さんのことであの個展を話題にするなら、榊さんの絵も是非とも飾って欲しいわ。というか飾れ。
画像引用元:https://www.tv-asahi.co.jp/aibou_09/story/0003/index.html
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