鈴林です。放送当時はそこまでちゃんと意味が分からなかった回だけど、今改めて見ると内容がわかったような気がする。
幕引きとしてはモヤモヤっとした終わり方だけど、そんなところもリアルなような気がしてしまうわ。
相棒14 4話「ファンタスマゴリ」
フィクサーという幻影
譜久村聖太郎(ふくむら せいたろう)という男は裏社会のボス、フィクサーだったけどその実態は移りゆく時代について行けないばかりか色ボケもしているただの老人…か。
片野坂さんも上手いこと言う。
一番の被害者は、柳本愛さんかな。育ててくれた恩義はあるにせよ、16歳の夏に別荘地でレイプされてそれ以降も引き続きレイプされ続けて子ども身ごもっちゃうし堕胎手術したら殺されるし…。
悲惨。かわいそうとしか言えない。
お金を出してもらっているから、育ててもらってきたからこそ、何をされても文句なんかは言えなかった…のかな。
レイプされて清純な身体じゃなくなったからこそ、シスターへの道を辞めたのかもしれない。
ずっと嫌いだった男の下で、憎んできた男の元で生かされて抱かれてきた柳本愛さんの気持ちはどうにも想像できない。
そこまで掘り下げられなかった…ような気がするけど、もっと深く掘り下げてもドラマになった気がする。
子どもを堕ろしたことで刀を向けられるほど怒られるなんて…柳本愛さんもやり返せばよかったのに。
あれくらいの老人どうにでもできたはずなのに。それとも堕胎したことそのものが、もう復讐なんだろうか。
譜久村の血を自ら途絶えさせてやった、ということこそが復讐になった…から反抗しなかったのかな?
柳本愛さんを埋めるのを手伝ってくれた庭師の人も殺すし、死体だって庭に埋めるし、ただただ譜久村というジジイが気持ち悪いわ。
そりゃ気持ちはお前だけのものだけど、柳本愛さんの気持ちも、もっと尊重してあげてもよかったと思うけどね。
右京さんの言うように確かに「獣以下」の行為だ。
自分で育てた子どもに対して劣情を抱き、自分で育てた子を殺すなんて。獣でもここまではしない。
病院で病死してしまったのが何とも惜しい。
残っている奴らから話を聞いたりしてなんとかならないものなんだろうか…!
20年前の恨み
右京さんの過去の話が聞ける珍しい回。
片野坂さんは譜久村を捕まえるために自らも犯罪に手を染めて譜久村に近づいた。
右京さんは犯罪に手を染めること自体に嫌悪感を抱いていたけど、あたしは冠城さんの言うように片野坂さんの行動を肯定する派かな。
片野坂さんが右京さんと「偶然」会ったのは、きっとわざとだろう。
あの店によく来るってことをどこかで聞きつけていたのかもしれない。
だから譜久村のことや柳本愛さんの話を出したのかな。
杉下右京であれば、譜久村にも切り込んでくれるだろうと思っての「打診」があの出会いだったのかな。
譜久村も右京さんのこと覚えてるし、今回みんな20年前のことめっちゃ覚えてるじゃん!
みんな物覚え良いなぁ…というか、それだけ20年前のことが心にひっかかっていた、ということなのかな。
危険人物同士が手を組んだ
シーズン18を観ている中で、このシーズン14を観ていると日下部事務次官と冠城さんが仲良しなのがとても新鮮に映る。
こんなに仲が良かったのに…!
法務省としても譜久村を捕まえたかったからこそ、冠城さんと右京さんを一緒に行動させて様子を見ていたんだね。
片野坂さんの作ったファンタスマゴリの中で「脱税ほう助」をしようとしている「システムのミス」をみつけたからこそ、それを購入し利用しようとしていた譜久村も「脱税」で立件することができる…と踏んだ…んだよね?
ちょっと複雑だったけど面白かった。
冠城さんは確かに危険人物かもしれないw
法務省からしても、警視庁からしてもある意味危険人物w
画像引用元:https://www.tv-asahi.co.jp/aibou14/contents/story/0004/
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